私の弟は、仕事帰りにフラ~っと職場から20分ぐらいクルマを走らせて初めての防波堤で、「クエ・・釣れるかなぁ~!」と竿出ししたところ、すぐにアタリがあり、1匹ゲットしたそうです。
贅沢なことに、このサイズのクエが小さい!!のだそうです。^^;
でも、急に降り出した雨でびしょ濡れになり、すぐに納竿した挙句に「あの釣り場はもう行かん!!」などと呆れることを言っています。
クエとキジハタ(アコウ)の捕食の仕方の決定的な違い
実は、「防波堤からクエを釣るエキスパート」は、弟が云うにはいろいろとおられて、仕掛けやタックル、使うエサも十人十色なんだそうです。
中には、活きたベイトフィッシュを釣るのが面倒なために、刺身用のキビナゴだとか塩サバを切って切り身にしてして釣っている方もいるそうです。
俗にいうぶっ込み釣りなんですが、弟が云うにはこの釣り方は、ポイントを熟知したかなりの精度が要求される釣り場を知り尽くして釣れたポイントを把握した釣り人でしかなかなか通用しない釣り方だというのです。
弟は私が教えたヘチ釣りでアコウ(キジハタ)をよく釣るのですが、同じグルーパー属でもクエとアコウではかなり習性が違うのだそうです。
どう違うのかと云いますと、アコウは広範囲に生息していて、水深が浅いテトラの上にもいるし、根回りの石の上にもじっとしていたり、どうかするとエサを追いかけて海面まで浮き上がるような果敢且つ広範囲な行動をする魚だと言います。
それに比べると、クエは警戒心が強く昼間はほとんど穴の中にいて、よほど目の前のエサしか捕食せず、夜になると警戒心は薄れるものの行動範囲は極めて狭く、せいぜい穴倉から出て来るか、穴倉から顔を出すかぐらいしかせず、エサを捕食したらすぐに住み家に戻ろうとする性質があるところがアコウとの決定的な違いなのだそうです。
だから、一度釣れた穴(ポイント)には次のクエが入るために、同じポイントで狙える魚だけれど、それを知らなきゃ、「全く釣れない魚」だとも云うのです。
身体が大きなクエが入れる穴はきまっていますからね~。
クエが近くの防波堤からなかなか釣れない理由
私が、「ウキを使った泳がせ釣りで、道糸10号、ハリスをフロロの8号ぐらいで釣れないか?」と、尋ねると、「ほぼ奇跡的な確率でしか、なかなか釣れんのやないかな~!!」などと云うのです。
「釣れたとしても、せいぜい40~50センチどまりやない?」とも云います。
理由は、「臆病ですぐに穴に戻るから磯竿も最低5号ぐらいで、食ったらすぐに穴から引きずり出すようにして釣らないと、あいつ等は大きなカサゴみたいなものだから!」と云うのです。
大きなカサゴ???
要はエサを咥えたら、すぐに穴倉に逃げ込もうとするらしいのです。
なので、クエを防波堤から釣るエキスパートは、ミチイトもハリスも規格外のものを使っている方が多いらしく、弟はミチイトにPEの8号を使い、ハリスは何とナイロンの30号を使っているとのこと!
私からすると、下のサイズぐらいのクエが防波堤で釣れること自体が、ある意味驚異です。
ですが、「竿も立てることが出来ずに、余裕で仕掛けを切っていく大物」も防波堤にいるとのこと。
クエは太いハリスを嫌わない魚です!
チヌを落とし込み釣りで釣るのに、ハリスをフロロカーボンの1・2号~2号のどれを使うべきか迷うことが多い私にとって、ナイロンハリスの30号なんて・・・、信じられないハリスでしかありません。
船釣りでも使ったことがない太いハリスです。^^;
根ズレが当たり前のクエ釣りでは、たとえ3キロ程度のクエだろうと穴に潜り込まれたら、何号のハリスを使っていても、スレてハリスが飛ばされる可能性が大なのだと!!
クエはいくらハリスが太くても食ってくるから、穴に逃げ込まれないように釣るのが一番の秘訣らしく、そのためには相手のクエに主導権を与えないことらしいのです。
…にしても防波堤からの釣りで、ナイロンハリス30号なんて用意する釣り人はおらんやろう?と思ってしまうのです。
Amazonで販売されているクエ釣り仕掛けに関する小物はこちらを参考にしてください。
⇒クエ釣り仕掛け
まとめ
クエ釣りは、太い道糸やハリスを使って、なるべく穴の奥に潜りこませないようにするのが釣り上げつ秘訣なんだと弟から聞きました。
地磯や船から数十キロのクエを狙う時の仕掛けは、こんな感じです。
そもそもハリス80号なんて、普通の釣具屋さんで販売しているのかな?と、思います。
狙う釣り人も少ないですし、仕掛けも十人十色なんです。
これほどの大物を狙う釣り人ですから、蘊蓄は十二分にある方ばかりです。
なので、必然的に各々の仕掛けやエサや釣り方が違うのです。
釣りの本などにも、防波堤からクエを狙う釣り方は載っていませんから。
年なしのチヌだとか、ランカーサイズのシーバスでも、それほど頻繁にはお目にはかかれないのですが、防波堤から10キロを超えるようなクエが釣れることが驚異的でなりません。
引き味も凄いし、食べてもすこぶる美味な魚ですので、狙う価値は十分あります。
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