イカ釣りの仕掛けはオーソドックスな仕掛けで、たいていの釣り人が使用する仕掛けです。
もちろん、オーソドックスな仕掛けでも釣れますし、オーソドックスな仕掛けが一番釣れることが多々あります。
ですが、他の釣り人よりも1杯でも多く釣りたいと考えるのは釣り人の性でもあります。
また、仕掛けの向上は釣り人に課せられた義務でもあると思います。
何も考えずに言われたとおり、本に書いてあるとおりにやるのは誰でも出来ますが、そこに自分の考えを加味して仕掛けを作るのも面白いものです。
釣れないこともありますけど、それはそれで面白いものです。
私は船釣りでもヤリイカを狙いますが、どんな船に乗り合いで乗ってもたいていは竿頭になります。
決して自慢しているわけではなくて、一番最初に乗ったヤリイカ専門の船の船長からクソミソに叱られながらヤリイカ釣りのノウハウを叩き込まれたからです。
ヤリイカ初デビューで釣りニュースに載っていた仕掛けをそのまま再現して船に乗り込んだ私でしたが、船長が仕掛けを見せろ!と言うので、その仕掛けを見せると、一蹴されました。
「こんな仕掛けで釣れるわけがない、お前はアホか??」などと誹謗中傷の嵐!!
船賃まで出してここまで言うか??とも思いましたが、口の悪い船長は、自分が作った仕掛けを出して、「これを使え!」とダンボールの切れ端に巻いてある仕掛けをよこしてくれました。
エサは何を持ってきた?と、尋ねられて、「キビナゴです!!」と言うと、イラッ!!とした顔をして操縦室に向かい船を操縦していました。
釣り場に到着して釣り始めると、すぐに竿先に重みを感じながら追い食いをさせて電動リールをゆっくり巻いてイカを取り込む私の姿を見ながら船長は黙っていました。
イカを外してエサ巻きスッテの上に乗せて細いハリガネで巻いてあるキビナゴがボロボロになっているので付け替えていると、「そんなことやってたら、夜が明けるぞ!!」などと皮肉たっぷり!!
エサを巻いて仕掛けを落とし込んでいって、アタリがあるまでに、次に付けるエサ巻きスッテの準備をドンドンしないと!!と、口やかましく言われました。
ヤリイカを20杯、スルメイカを40杯ほど釣ったところで、船長が「スッテの上のキビナゴの代わりにこれを使ってみろ!!」とタッパーに塩漬けしてあるモノを出してくれました。
それを巻いて仕掛けを入れると、ヤリイカが釣れても1回1回スッテを交換したり、エサを巻き直さなくても3~4回は持つのです。
「これなんですか?」と船長に尋ねても、聞こえないフリして船を操縦しています。(苦笑)
ですが、この憎たらしい船長?のおかげで、ヤリイカの船釣りデビューでヤリイカ58杯、スルメイカ100杯以上の釣果を得ることができました。
その釣り方を防波堤に転用したのは言うまでもありません。
まず、エサ巻きスッテですが、こちらを使います。
いろいろなタイプがありますが、このメーカーのこのタイプが良いと思います。
仕掛けですが、幹イトを1メートルぐらいとってトリプルサルカンを付けて、その下50センチぐらい幹イトをとってヨリモドシをつけます。
途中のトリプルサルカンと一番下のヨリモドシに予め両方にスナップ付きのサルカンで止めた枝スを付けます。
船釣りで狙う際の浮きスッテは使用しません。
要は、ありがちなエサ巻きスッテを使わないことと、エサ巻きスッテ、エダス共に簡単に交換できる仕掛けであると言うことです。
ちなみにエサ巻きスッテの上に巻くのはカワハギの塩漬けです。
(船長から教えてもらいました) ^^;
スーパーなどで煮付け用に売られている安いモノで構いません。
(滅多に売られていないので、見つけたら即買いです!)
スッテの上に乗るぐらいの大きさに切って、塩を振って冷凍庫に入れておくと良いです。
カワハギの塩漬けの切り身ですと、キビナゴのようにイチイチ交換しなくて済みます。
もちろん、仕掛けを投入して電気ウキが立ったら、次に付け替えるエサ巻きスッテの背中にカワハギの塩漬けの切り身をグルグルと巻いて、手返しよく釣ることがポイントになります。
春先の夜釣りは予想以上に寒いので、短時間で好釣果を狙うことをおススメします。